陶器に使う粘土の違い

陶器に使う粘土の違い

陶器に使う粘土の違い 粘土とは、岩石が風化などにより分解されてできた微細な粒子が集まって出来たものです。工作やハンドクラフトなどで使われるものは別物で、原料となるもの(パルプや小麦粉など)に油を混ぜて作られています。陶器用として使われるものは陶土とも呼ばれ、カオリンなどの粘土物質、石英、長石の3つが主要成分です。
粘土には次のような性質があります。
①粘性をもつ=水を大量に吸収できるため、水を加えていくと粘り気を帯びます。
②可塑性をもつ=物質に力を加えると変形し、力を除いてもその形を保つことです。こねて器を形作ることが可能です。
③焼固性をもつ=力を加えたり水をかけると、作られた形は簡単に崩れてしまいますが、高温で焼成すると焼きしまります。ある程度の力をかけても、変形することがなくなります。
④吸着性を持つ=吸着性の大きなものは、石油や砂糖の脱色にも使われます。そのほか医薬品にも使われています。
⑤通常の成分を調べると、毒性はほとんど無いか低いです。
①②③などの性質を利用して、陶器は作られています。

陶器が名産になっている地域は、良い土が取れる環境が整っている!?

陶器が名産になっている地域は、良い土が取れる環境が整っている!? 陶器は土で作られているものですが、名産になっている地域は良い土が取れる環境になっていることが多く、その土独特の風合いになります。
陶器として代表的な信楽焼ですが、もともとは屋根瓦を焼くことから始まったと言われています。信楽の土は質が良いことで名高く、ケイ石や長石が多く混じっていることで肌の粗さが独特になり、その素朴な風合いが様々な茶人から愛されたとされています。
備前焼も有名ですが、これは田の土と鉄分を多く含んだ山土を配合しています。そのため茶褐色の地肌は「田土」と呼ばれています。この土と釉薬を使わない焼締などによって生まれる模様が特徴で、使い込むほどに味が出るとされています。
丹波焼は、四ッ辻粘土と弁天黒土またはこれらと同じ材質のものを使用しています。江戸時代後期になると篠山藩の庇護のもとで名工が競い合って丹波焼の名を高めたとされています。日用雑器を主体に作られてきたため、飾り気はありませんが素朴で渋みのある形や色合いをしています。